アメリカ愛に満ちた空間と味わいに酔い、1950年代のアメリカへタイプトリップ。
K’s Pit
図書館や科学館、公園などが集まる半田市の住宅街の一角。
突如姿を現すハンバーガのオブジェが目印の「K’s Pit」は、1950年代のアメリカ文化に魅せられたオーナーの大村憲太郎さんが、
今から20年以上前、まだ20代だった頃にオープンした一軒です。
大村さんはかつて、イタリア料理やスペイン料理の店で腕を磨いていたものの、
アメリカ愛を抑えることができず、たびたび渡米していたそうです。
現地で食べ歩きを楽しんだり、アンティーク雑貨などを買い集めたりとアメリカ滞在を謳歌していました。
25歳で独立を決意した大村さんは迷った末に、経験のある西欧料理よりも、
愛情を注げるアメリカンダイナーの店をオープンすることに。
店内に入ると、オーナーが数十年前から幾度となくアメリカを訪れた時の写真が壁に飾られ、
現地で買い集めた雑貨と共に空間を演出。
オーダーメイドのテーブル、チェアなどが並び、まるでアメリカ映画に迷い込んだような雰囲気に包まれます。
少しずつ手を加えていったという店は、オープンから歳月を経た今も色褪せるどころか、
郷愁と新鮮さを感じさせるネオレトロな空間。
今なお進化中で、オーナーが描く理想に近づいているそうです。
アメリカンカルチャーを体現した空間で味わえるのは、リアルアメリカを追求するオーナーならではの
ハンバーガーやホットドッグなど、ダイナミックなフードメニューです。
本場さながらのスイーツやドリンクも好評で、オーナーがアメリカで出合った味にオリジナルのアイデアをプラスしています。
王道のベーコンチーズバーガー(プレート1430円)は、
牛肉100%、150gのパティを中心に香ばしく焼いたベーコン、トマト、レタス、トマト、濃厚なチェダーチーズ、オニオンをサンド。
オリジナルのバンズとの相性も抜群で、インパクトのある一品です。
他にも、メニュー名の通り高層ビルを思わせる豪快な「エンパイヤバーガー(単品2255円)」から、
ご当地の素材を使った「知多牛バーガー(プレート1540円)」など、選ぶ楽しさが広がる豊富なラインナップです。
スイーツメニューは、甘党のみならずおさえておきたいところ。
チョコアイス、バニラアイス、苺アイスに生クリームとさくらんぼをトッピングしてバナナを飾る「バナナスプリット(935円)」は
ボリューム満点で、食後ならシェアするのもおすすめです。
店内には、キーチェーンやTシャツ、トートバッグ、ステッカーなど、オリジナルグッズもずらり。
クラシカルなアメリカの世界観を詰め込んだ、オーナーのセンスが光るグッズを購入できます。
気の置けない仲間と飲み明かしたい日も、家族で子どものバースデーを祝う時も、
恋人と過ごす特別な記念日も、一人でもの思いに耽りたい時も。
どんなシーンに訪れても、とっておきの彩りを添えてくれる「K’s Pit」。
近年は、各地のイベントへフードトラックで出店している他、
2016年には沖縄県の宮古島に「K’s Pit DINER 宮古島」を、2022年5月にはうるま市に「パーラーK’s Pit」をオープン。
半田の地で誕生したオーナーが思い描くアメリカンドリームの世界は、
これからも様々な地に、古き良き時代のアメリカの風を運んでくれそうです。