段ボール加工で日本の物流、あらゆる業界を支えるプロフェッショナル。

トミタ パックス

商品を梱包し、目的地まで安全に守り届ける段ボールは、物流業界に欠かせないものです。

ECサイトでの購入や荷物の発送など、私たち一般消費者の暮らしにも深く関わっているものですが、

どのようにして形作られているのでしょうか。

段ボールの加工製造を行うトミタ パックス株式会社についてご紹介します。

トミタ パックスが産声を上げたのは1955年のこと。

国産自動車産業が活発化していく時代、自動車産業の集中地域である三河において、

自動車関連の部品や電動工具、機械などの梱包資材を作るメーカーとして必要不可欠の存在になっています。

 

トミタ パックスが行うのは段ボールの加工の部分。

板状の段ボールを仕入れ、クライアントが販売する商品の形状に合わせて作り替えています。

段ボールというと、「みかん箱タイプ」といわれる直方体のタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

しかし、トミタ パックスで製造する段ボールは商品ごとに形が異なるため、本当に形が様々。

例えばドリル状の工機を梱包するものは、切断部分に合わせて円錐型に。

ポスターなどを保管するものは筒型に。

デリケートで複雑な形状の精密機械も問題なく運搬できるように、全てオーダーメイドで作っています。

 

外面を一見しただけでは区別のつかない段ボールですが、硬さや厚みによって実は種類が異なります。

最もメジャーな「A段」は、厚みが5mm。

3mmの「B段」というものもあり、二つを組み合わせた8mmの「W段」というものも。

お客様の用途に合わせ、最適な厚さ、硬さを提案し輸送時に破損の無いダンボールを生産しています。

 

段ボールが完成するまでには多くの機械が活躍していますが、人の手も欠かせません。

人の手により細部まで確認作業を行い、

お客様のニーズに応えた折り目や糊の貼り位置、ラベル貼りなども行っています。

もちろん機械も、クライアントの要望を叶えるために特長的なものが揃っています。

まっすぐではない切り方をできる機械や。商品の型に合わせて型を抜く機械。

複雑な形の段ボールはただ切るのではなく、クッキーのように型で抜かなければならず、

商品ごとに一つひとつ型が保管されています。

また、通常段ボールは2色印刷ですが、トミタ パックスは3色印刷ができる印刷機を保有。

2色印刷から3色印刷になると印刷領域が大幅に広がり、

ロゴなどをきれいに印刷したい企業のニーズを満たしています。

しかしトミタ パックスの印刷はそれだけにはとどまりません。

3色印刷のみならず、日本で3台しかない段ボールの4色印刷機を所持しており、

インクジェットプリンターでフルカラー印刷を行っています。

写真などもダンボールに印刷出来る技術を持ち、お客様専用のロゴなども綺麗に印刷する事ができます。

また、印刷に必要な版も作成することなく、初期コストが抑えられる点でも満足度の高いサービスを提供しています。

トミタパックスではその他にダンボール遊具、家具をECにて展開

フルカラー印刷を生かしかわいい世界観の「punny」や「punnyほいく」、

「たすけくん」をTOMITAダンボール遊具・家具にて販売しています。

punnyほいくは、保育園の課題を解決するために生まれた商品です。

事業が始まったのは保育士不足が顕著になっていた2019年のこと。

きっかけは、トミタ パックス社員が保育士から聞いた話でした。

その話によると、保育士の資格を持っている人材は多いのに、

結婚や出産などで一度現場から離れると戻ってくる人があまりいない。

その一因として、プライベートの時間にも保育の準備をしなければならないことが考えられる。

その負担の一例として、雨の日に室内で遊ぶおもちゃを作ること。

段ボールなどを使用し、保育士が自宅で作っていた……。

こうした話を聞いたトミタ パックスは、

最初から段ボール加工メーカーが作れば保育士の負担も減り、

クオリティも高いものを作れるのでは、と考え、製造に乗り出したのです。

滑り台やハウス、シーソー、平均台など様々なものを作っていますが、全て材料は段ボールのみ。

自動車や工具などを梱包しているものと同じ材料・技術で作っているため、強度も確か。

大人が一緒に遊んでも全く問題ない安全性です。

新商品を作る際は、必ず保育士に試供品を使ってもらい、使用した意見を反映させて完成品を製造。

保育士と子どもが使っても問題ないように、現場の声を聞いて開発しています。

ターゲットとしているのは保育士ですが、一般家庭でも購入は可能です。

安全性もさることながら、扱いやすさもpunnyほいくのポイント。

子どもの落書きなどで汚れてしまっても「段ボールだから」と割り切ることができるうえに、

大型の家具やおもちゃであっても一人で運べるほど軽く、処分方法も簡単。

段ボール100%なのでリサイクルに出すだけでOKです。

プラスチックや木でできたおもちゃにはない良さがあります。

大人の部屋にもなじむマガジンラックも取り扱っているため、ぜひチェックしてみてください。

他にダンボール製の商品としては、「たすけくん」という防災用品も。

災害発生時に避難所で使える非常用簡易トイレや簡易ベッドなどを製造。

これらも段ボールでできているため、強度が保証されています。

過去、実際に被災地でも活躍しました。

段ボールはリサイクルがほぼ100%可能な資源です。

回収された段ボールは、リサイクルされて新しい段ボールに生まれ変わります。

循環が可能な段ボールは、商品をしっかりと守り、環境にも優しい資材なのです。

段ボールを処分するときはリサイクルに出すことを意識しましょう。

自動車産業の物流から始まったトミタ パックス。

段ボール加工という形で、日本の物流に大きく貢献しています。

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