建築・建材展2023で愛知の焼き物の魅力を全国に発信しました。
建築・建材展2023 愛知県三河の窯業展
2023年2月28日(火)~3月3日(金)に東京ビッグサイトで開催された、
第29回「建築・建材展2023」へ「愛知県三河の窯業展」を出展しました。
今回はその様子をご紹介します。
建築・建材展は、屋根材を含む各種建材、設備機器、ソフトウエア、工法、関連サービスなどが
一堂に会する国内有数の建築総合展。
「愛知県三河の窯業展」は、
愛知県陶器瓦工業組合、三州瓦工業協同組合、三河陶器協同組合、愛知れんが協会が共同で出展したブースです。
第12回から毎年出展している建築・建材展ですが、今年は方向性を刷新し、瓦の魅力を自然に感じてもらえるように。
結果として、老若男女を問わない幅広い層の方々がブースへ足を運んでくれました。
ブースの入り口には以前紹介した青森のカフェ、「SHIZUKU CAFE」のミニチュア模型を展示。
店が建つ丘も再現された精巧な模型はSHIZUKU CAFEを設計したmizuiro architectsの葛西瑞都さん自らが制作したもので、
施主の佐野さんとの打ち合わせに使用していたのだそう。
来場者からは「白い瓦なんてあるんだ」「おしゃれな建物」などの声が聞かれました。
そしてブースの目玉が、都会的な佇まいが会場の中でひと際目を惹く「軒下cafe」。
三州瓦の屋根を冠し、カウンターとテーブルを備えた粋な空間です。
瓦の持つ重厚感と現代風のデザインを組み合わせれば、スタイリッシュな建築物に仕上がるという実例を示しました。
カウンターには鬼瓦や飾り瓦のほかに、
光の当たり具合で白から黒まで見え方が変わるいぶし加工が、粋で上質な空間を演出します。
ブースを訪れた見学者には、コーヒーと三州産地の高浜市や碧南市のお菓子をサービス。
古くから団欒の場として活用されてきた軒下で、瓦について話に花が咲きます。
組合員扮するカフェ店員が瓦について紹介し、見学者が耳を傾けます。
中にはこれからの建築業界を背負って立つ若手設計士の方や、就職活動のため建築業界について研究している学生の方も。
建築業界の方にも、一般の方にも瓦の魅力を知ってもらう良い機会となりました。
カウンター向かって右側は、「瓦猫」をメインにしたスペースです。
屋根瓦の上で気持ちよさそうに眠る猫からヒントを得て、屋根材以外の活路を切り開くために生まれたこの商品。
初めて瓦猫を目にしたという来場者も「かわいい」と笑顔で写真撮影にいそしんでいました。
瓦猫の向かい側には、愛知県三河地方で製造されたレンガを敷き詰めたガーデンエリアを。
素朴で風合いのある焼成具合が、エリア全体を心安らぐナチュラルな雰囲気に仕上げています。
何を隠そう、良質な粘土の採掘できる愛知県はレンガ造りも盛んなのです。
エリアの端にはシャモットと鉢植えのグリーンで装飾を施しています。
良質な三河粘土を原料に製造された植木鉢や七輪などの「
頭の上から足元に至るまで、至るところに見どころが散りばめられた展示なのです。
カウンターの裏側は4人掛けのテーブルスペースに。
SHIZUKU CAFEの掲載された「Casa BRUTUS」などが置かれ、くつろぎながら冊子に目を落とす見学者も多く見られました。
壁には3台のモニターを設置。
こだわりの製造過程や、豊富な施工例をご紹介しました。
次々と流れるバラエティ豊かな様式や色は、旧式の瓦のイメージを覆す洗練された建築物ばかりです。
三州瓦の規格外品を破砕・分級した「三州瓦シャモット」
シャモットを用いた地盤改良材としての研究結果をパネルで発
瓦に対して「古い」というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし瓦を生かした施工をすれば、洋風にも、現代風のモダンな建物にもマッチする、唯一無二の屋根材なのです。
私たちは瓦の未来を考え、1人でも多くの方に魅力を届けられるよう、今後も精一杯取り組んでまいります。