三代にわたり、花や植物がある暮らしの豊かさを伝え続ける。
HANAFUKU(フラワーショップ)
常時100種類前後を取り揃える生花をはじめ、ドライフラワーやグリーン(観葉植物)など、植物のある暮らしの豊かさを伝え続ける「HANAFUKU」。
ルーツは昭和40年頃にさかのぼります。現在のオーナーである森下逹夫さんの祖母が、半田の朝市でお花を売り始めたのが始まり。その後、1979(昭和54)年には、祖母の名前「福枝」から一文字とって「花福」という店名を掲げ、名鉄・成岩駅前で小さなお花屋さんをオープンしました。
福枝さんの跡を継ぎ、逹夫さんの父にあたる二代目が看板を守っていた頃、逹夫さんは東京で修業に励んでいました。冠婚葬祭など、人生の節目に欠かすことのできなお花について幅広く学び、腕とセンスを磨いた後に帰郷。
祖母と父が守ってきた親しみやすさはそのままに、現在の英字表記の店名にリニューアルするなど、新たな風を吹き込みました。
自宅使い用のみならず、フラワーギフト、結婚、葬儀、入学、卒業、発表会など、人生の節目を彩るお花にも定評がある「HANAFUKU」。お花の役割について逹夫さんは「誰かに伝えたい思いがある時や記念日など、人の心を届けて記憶のワンシーンを鮮やかにしてくれる存在です」と話します。
多様なお花の魅力や可能性を学び、実感してきた逹夫さんが行き着いたのは、「花やグリーンを家に飾ることで、生活が華やぐということをもっと多くの人に伝えたい」という思いでした。
そこで、冠婚葬祭など特別なシーンにまつわるお花のオーダーを担当しながらも、普段づかいのお花を気軽に買えるショップづくりにも注力。4年前に現在の地に移転し、北二ツ坂エリアのストリートに彩りをプラスしています。
「HANAFUKUが大事にしているのは、品質の良いお花を届けること、真新しい少し変わった種類のお花を並べること」と話す逹夫さん。そこには、ほんの少し贅沢感のあるお花を飾ることで、お花がワンランク上の上質なライフスタイルに導いてくれるという思いが反映されています。
最近はパンパスグラスをはじめ、ドライフラワーも人気が高く、カフェや美容院など美的感度の高いショップの方からもオーダーが多いとか。長い間楽しめることから、サステナブルの観点からも好む方が増えているそうです。
「通りすがりの人にも、お花を家に飾るということが当たり前ではない人にも、この店の存在が“お花ってきれいだな”、“お花がある空間は素敵だな”と思ってもらえるきっかけになれば」と話す逹夫さん。
花や植物との触れ合いを通して、人生に彩りを与え、心にも暮らしにも潤いを与えてくれる一軒です。